フランス人絵本作家 アラン・グレさんとの出会い (1/5)

1960-1980年代に大活躍したフランス人絵本作家 アラン・グレ さんと出会ったきっかけ、『イラストの全世界での独占権』をいただくまでの経緯を、5回に分けて綴ります。

アラン・グレさんは、出身国のフランスのみならず、ヨーロッパはもとよりアメリカ、カナダ、アラブ圏、そしてなんと当時の日本でも翻訳本が出版されていたという、世界的に有名な方です。

当時絵本の世界でアラン・グレさんを知らない人はいなかったと言っても過言ではないでしょう。

また、現在のイラストレーターやアーティストもアラングレさんに影響を受けた人は多く、「カリスマ的な存在」。日本でも彼独特のスタイルをお手本にしているイラストレーター多くいらっしゃいます。

 

アラン・グレさんのお仕事

そんなグレさんが絵本の世界に入ったのは1960年代。当時あまりなかったカラフルな「教育本」を作り始めます。絵本や教育本の作家、イラストレーターとして、300を超えるタイトルの本を出版、それらの本は20カ国の言語に翻訳され、教育本の世界で大成功を収めました。

1980年代に入ると、イラストを描くことをやめ、本のストーリーと構成のみを作るようになります。イラストは弟のジェラルドさんや、ルイ・カンプス(Louis Camps)さんが担当するようになりました。

何よりも船が大好き!というグレさんは、大西洋を二度も横断しながら仕事を続け、絵本だけではなく、航海術をまとめた本を出版するなど、その幅を広げて行ったのです。

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常に新しいことが大好きなグレさんは、航海術本を一通り出版した後、グラフィックデザイナーの道へと進みます。

80歳を超えた今でもまだまだお元気で現役で活動中。筆で絵を描くことはやめても、コンピュータを使って昔のイラストをいろいろとアレンジしながら、意欲的に創作活動に取り組まれています。

こんなにすごい方と、私がどうやって知り合い、「イラストの全世界での独占権」をもらえることになったのか!?

一番最初のきっかけからお話していきますね。

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アラン・グレさんの作品を知ったきっかけ

グレさんのことを知ったのは、私がアンティーク・フレンチ雑貨を輸出販売していた頃でした。

その頃は特にフレンチ雑貨がブームで、アンティーク、ビンテージのものにとても人気が集まっていました。食器、キーチェーン、ポスター、紙雑貨など、フランスやベルギーの蚤の市で見つけた面白いものはどんなものでも取り扱っていたのですが、その中のひとつが「昔の絵本」。

1950年~1970年代の絵本は味があり、イラストも独特のタッチで素敵なものがたくさんあります。中でも、蚤の市でたまに見にするアラン・グレさんの絵本は、飛び抜けてカラフルで、そのかわいいイラストに強く心を惹かれました。

当時は日本でもフレンチ雑貨好きな方やイラストの仕事をされている方の中で彼の名は知られており、人気もあったため、蚤の市で見つけた絵本をネットショップにアップすればすぐに完売する勢いでした。

 

そんなある日、ふと思ったのです。

「このかわいいイラストを使って何かを作りたい!」と。

しかも、紙を使った何か・・・

 

「そうだ、カレンダーだ!!」

2003年の10月、私は「アラン・グレさんのカレンダーを作る!」と決め、動くことにしたのです。

 

 第2章: まず私が最初に起こした行動とは?





 アラン・グレさんとの出会い 第3章

 アラン・グレさんとの出会い 第4章

 アラン・グレさんとの出会い 第5章